自宅の売却と新居購入は同時進行可能?住み替えの進め方と注意点を解説

不動産 売買

奥田 幹樹

筆者 奥田 幹樹

不動産キャリア10年

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「引越しをしたいけれど、今の住まいの売却と新居の購入を同時に進めることはできるのだろうか」。
こうしたお悩みは、住み替えを検討する多くの方が一度は抱えるポイントです。
資金計画やスケジュールの組み立て方を間違えると、二重ローンや仮住まいなど、思わぬ負担につながることもあります。
一方で、流れと注意点をきちんと押さえれば、売却と購入の同時進行は決して難しい方法ではありません。
この記事では、引越し時の売却と購入を同時進行する場合の基本的な考え方から、具体的な進め方、失敗しないための資金計画と契約のポイントまで、順を追ってわかりやすく解説します。
お家の住み替えをスムーズに進めたい方は、ぜひ最後まで読み進めてイメージを整理してみてください。

引越し時の売却と購入は同時進行可能?

お家の住み替えでは、「売却と購入を同時進行する」という言い方をよく耳にしますが、これは現在の住まいの売却活動と、新しい住まいの購入活動を同じ時期に進めることを指します。
具体的には、売却の査定や販売活動を始めながら、同じ期間に希望条件に合う新居探しや資金計画を進めていく形です。
売却と購入の契約や決済のタイミングを調整し、できるだけ引越しを1回で済ませることを目指す方法と説明されることが多いです。
不動産関連の公的資料や解説でも、同時進行は住み替え方法の一つとして紹介されています。

同時進行の基本的な流れとしては、まず現在の自宅の査定や売却価格の検討を行い、売却活動を開始することから始まります。
同じ頃に、新居のエリアや予算、広さといった条件を整理し、物件情報を集めて内見を進めていきます。
そのうえで、売却の買主と購入先の売主それぞれと売買契約を結び、住宅ローンの申し込みや本審査を経て、決済日と引渡し日を調整します。
売却の決済日と購入の決済日を近い日程にそろえることで、引越し時期のずれをできるだけ小さくするのが一般的な進め方とされています。

お家の住み替えで同時進行を検討すべき主なケースとしては、仮住まいを挟まずに引越し回数を少なくしたい場合や、子どもの学校や通勤への影響を最小限にしたい場合などが挙げられます。
また、現在の住まいの売却代金を新居購入の自己資金に充てたい一方で、住み替え全体の期間をできるだけ短くしたい方にも向いている方法とされています。
同時進行には、売却と購入のタイミングを合わせやすく、生活の中断期間を抑えられるというメリットがあります。
その一方で、売却価格やローン審査の結果によっては資金計画の見直しが必要になるため、慎重な準備が重要とされています。

進め方の区分 同時進行の主な内容 おおまかなメリット
売却活動 査定依頼と販売開始 売却価格と時期の把握
購入活動 条件整理と新居探し 希望に近い住まい選択
引越し時期調整 決済日と引渡し調整 仮住まい回避と負担軽減

同時進行で住み替えする3つの進め方

住み替えの同時進行には、売却と購入をほぼ同じ時期に進める方法、売却を優先しつつ新居探しも進める方法、購入を先にしてから現在の住まいを売却する方法の大きく3つがあります。
一般的には、売却先行型・購入先行型・同時進行型と呼ばれ、それぞれ資金計画や引越し時期の調整に違いがあります。
どの進め方が向いているかは、現在の住宅ローン残高や手元資金、希望する引越し時期などによって変わります。
そのため、まず3つの進め方の特徴を整理して考えることが大切です。

売却と購入をほぼ同じスケジュールで進める同時進行型では、売却活動と新居探しを並行しながら、売買契約や引渡し時期を調整していきます。
うまく進めば、現在の自宅の引渡しと新居の入居を近い時期に合わせられるため、仮住まいの期間を短くできる可能性があります。
一方で、売却価格や購入金額、住宅ローンの審査結果など複数の条件を短期間で整える必要があり、スケジュール管理の難易度は高くなります。
そのため、資金面の余裕や勤務先の異動時期なども踏まえて、無理のない計画を立てることが重要です。

売却を優先しながら新居探しを進める売却先行型では、まず現在の自宅を売却して手元資金とローン残債の精算額を明確にすることができます。
売却価格が確定してから新居の予算を決められるため、資金計画を立てやすい点が大きなメリットとされています。
ただし、売却が先に完了し、新居の入居までに期間が空く場合には、賃貸住宅などでの仮住まい費用や二重の引越し費用がかかる可能性があります。
そのため、売却条件の交渉時に引渡し時期の猶予を設けるなど、できるだけ仮住まい期間を短くする工夫が求められます。

購入を先行させる購入先行型は、先に新居を確保してから現在の自宅を売却する方法です。
通勤や学区などの条件を優先しながらじっくり新居を選べることや、引越し時期を自分たちの都合に合わせやすいことが特徴とされています。
一方で、現在の住宅ローンが残っている場合には、新居のローンとあわせて一時的に二重ローンとなる可能性があり、金融機関の審査や返済負担に注意が必要です。
そのため、金融機関による住み替え専用ローンや、売却が成立しなかった場合の特約設定などを検討し、無理のない返済計画を事前に確認しておくことが大切です。

進め方の種類 主なメリット 主な注意点
同時進行型 仮住まい期間の短縮 スケジュール調整が複雑
売却先行型 資金計画が立てやすい 仮住まい費用負担
購入先行型 希望条件で新居選択 二重ローンリスク

売却・購入同時進行で失敗しない資金計画と契約ポイント

住み替えでは、売却費用・購入費用・引越し費用のほか、登記費用や各種税金、住宅ローン手数料など多くの支出が重なります。
そのため、まず現在の住宅ローン残債と売却予想価格から「手元に残る金額」の目安を把握し、新居の頭金や諸費用にいくら充てられるか整理することが重要です。
さらに、同時進行の場合は一時的に手元資金の負担が増えやすいため、当面の生活費や予備資金をどの程度確保しておくかも含めて、全体の資金計画を立てておくと安心です。
こうした費用と資金の流れを事前に見える化しておくことで、住み替え全体の予算オーバーや支払いトラブルを防ぎやすくなります。

次に、現在の住宅ローン残債がある場合は、二重ローンや一時的な資金不足を避ける工夫が欠かせません。
代表的な方法として、売却代金で既存ローンを完済してから新たなローンを組む進め方や、元の住宅の残債と新居購入資金をまとめて借りる商品を利用する進め方などが挙げられます。
一方で、買い先行で進めると旧居のローンと新居のローンが重なる期間が生じる可能性があるため、返済額の合計が家計に無理のない範囲かどうか、金融機関の審査条件とあわせて慎重に確認する必要があります。
また、ローン完済まで抵当権が外れないことから、売却代金の入金時期と完済手続きの流れも含めて、事前に具体的なスケジュールを確認しておくと安心です。

さらに、売却と購入を同時進行で進める際は、売買契約の内容、とくに引渡し日や引渡し猶予の扱いが引越し時期の調整に直結します。
一般的に、売却側では決済と同時に鍵を渡すのが基本ですが、住み替えでは数日から数週間程度の引渡し猶予を設けることで、資金決済から引越しまでの準備期間を確保しやすくなります。
また、同じ日に売却と購入の決済を行う「同日決済」を目指す場合でも、実務上は時間差や手続き順序の調整が必要になるため、余裕を持った日程と特約内容を契約書に明記しておくことが大切です。
こうした契約条件を整理しておくことで、引越し直前にバタバタしたり、一時的な仮住まいを急いで探すといった事態を避けやすくなります。

項目 確認すべき内容 押さえたいポイント
費用全体の把握 売却・購入・諸費用一覧 手出し額と予備資金
住宅ローン残債 残高と完済方法 二重ローン期間の有無
契約条件 引渡し日と猶予期間 同日決済と特約内容

お家の住み替えをスムーズに進めるための事前準備チェックリスト

お家の住み替えをスムーズに進めるためには、思い立ってすぐに行動するのではなく、事前準備の段階で「現状」と「希望」を整理しておくことが大切です。
まず、現在の住まいの良い点と不便に感じている点を書き出し、どのような暮らし方を実現したいのかを具体的に言語化してみましょう。
そのうえで、新居に求める広さや間取り、アクセスや生活環境、予算の上限など、優先順位をつけながら条件を絞り込んでいくことが重要です。
あわせて、入学や転勤など生活上の節目を意識しながら、理想的な引越し時期と、多少前後しても良い許容期間を家族で共有しておくと計画が立てやすくなります。

次に、売却・購入・引越しを一体の計画として整理するために、簡単なスケジュール表を作成しておくと安心です。
一般的には、売却活動の開始から引渡しまでは数か月、新居探しから契約・引渡しまでも数か月かかることが多いため、余裕をもった期間設定が欠かせません。
その際、売却の査定依頼時期、購入希望物件の内見開始時期、住宅ローンの事前審査申し込み時期、引越し業者の手配時期など、主な節目ごとに「いつまでに終えておきたいか」を逆算して記入していきます。
さらに、仮住まいが必要になる可能性や、引渡し日の前後に休暇を確保できるかどうかも含めて検討すると、急な予定変更にも対応しやすくなります。

こうした準備を踏まえて相談に進む際には、現在の住宅ローン残高や預貯金額、毎月の返済に無理のない範囲など、資金面の情報を整理しておくことが重要です。
同時に、過去の修繕履歴や設備の交換時期、固定資産税の金額など、現在の住まいに関する資料を手元にそろえておくと、売却の見通しを立てやすくなります。
また、住み替えに関する基礎知識や一般的な流れ、費用の目安について事前に公的機関や専門情報サイトで確認しておくことで、相談内容を具体的にイメージしやすくなります。
このように、条件整理・スケジュール・資金と情報の準備を一通り整えておくことで、不安を減らしながら、落ち着いて住み替えの第一歩を踏み出すことができます。

項目 主なチェック内容 確認の目安時期
住まいと希望条件整理 現状の不満点と新居条件の洗い出し 検討開始から約1か月前
全体スケジュール作成 売却・購入・引越しの大まかな時期 条件整理と同じ時期
資金と情報の準備 ローン残高や費用目安の把握 相談窓口利用の前まで

まとめ

引越しに合わせて自宅の売却と新居の購入を同時進行することは、段取りと資金計画をしっかり立てれば十分可能です。
売却優先か購入優先か、または同時並行かによって、ローンや一時的な負担、引越し時期の調整方法が変わります。
売却費用・購入費用・引越し費用に加え、住宅ローン残債や二重ローンの有無を早い段階で確認することが大切です。
現在の住まいと新居の条件、希望する引越し時期、全体のスケジュールを整理し、不明点は専門家に相談しながら計画的に進めることで、安心して住み替えを実現できます。

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